結成30周年記念!スピッツ「醒めない」ライブDVDレビュー

スピッツ結成30周年を記念して2017/05/03に発売されたライブDVD「醒めない」を観て、聴いてファン目線で勝手に分析してみました。それ以外にもスピッツ耳より情報などを書いていければと思っています。

MCについて物申したい! スピッツ「醒めない」DVDレビュー

スピッツ結成30周年を記念してライブDVD「醒めない」を勝手にレビューする企画。今回はちょっと物申したいのだ。

 

 

僕と妻はテレビの前にビールとおつまみを用意して、発売日の1日前に届いたDVDの観賞会をしていた。普段はお互い忙しくしているから、たまにゆっくりテレビを観賞するのはとても楽しい。ビールがうまい♪

 

DVDが始まって5曲目「コメット」が終わってそろそろかな、と僕と妻はテレビの前で待っていた。待ち望んでいたのだ。

 

草野さんがおもむろにマイクの前に立ち「みなさんこんばんわ~、スピッツで~す。」といつもの口調で話しだした。

しかし次の瞬間、崎山さんのカウントが始まり何事もなかったかのように次の曲「チェリー」が始まってしまった。僕らからしたら「あれ?おかしいぞ?」と感じるのだ。

 

というのも今回のDVDにはMCがほとんどないのだ。ライブを見に行ってないから正しいかどうかわからないけど、おそらくこのタイミングでMCが入っているはず。

 

なぜなら下の写真↓↓↓を見てもらいたい。次の曲に入るためカウントを取っている崎山さんの顔が若干半笑いなのだ。これは何かMCで楽しいことを話していたに違いない!!!

 

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カウントを取っているが若干半笑いの崎山さん

 

 

僕達はあまりライブに行けないから、DVDのMCを毎回楽しみにしているのだ。

ライブならではのMCが聴きたい。草野さんや他のメンバーがおしゃべりするあのアットホームな雰囲気。それを感じることで僕達もライブに行ったような気分になりたいのだ。

 

それは別に話が面白くなくていいのだ。こんな素敵な音楽を奏でているのがどんな人達なのか。その人となりを知りたい。雰囲気さえ感じられればそれでいい。 

以前発表されたDVDには結構おしゃべりを収録してくれてたと思うんだけどなんでなくなっちゃったんだろ?

 

次回の30周年ライブも、おそらくDVDを出してくれると思うので、その時はどうかスピッツさんの楽しいトークをふんだんにちりばめていただきたい。1ファンからのお願いです。みんなもそう思わない?

 

スピッツ「醒めない」DVDレビュー 5曲目:コメット

スピッツ結成30周年を記念してライブDVD「醒めない」を勝手にレビューする企画。5曲目は「コメット」。

 

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この曲は最新アルバム「醒めない」に収録されていて、ドラマ「HOPE~期待ゼロの新入社員~」(フジテレビ系)の主題歌になっている。Hey! Say! JUMPの中島裕翔君が主演している。

 

イントロのピアノが印象的で、少し悲しげでピュアな感じのメロディーがGOOD。ライブではおなじみのクージーさんこと「クジヒロコ」さんが弾いてる。

 

この人は8thアルバム「フェイクファー」のツアーから参加しているサポートミュージシャン。

「フェイクファー」ツアーが1998年だから20年も一緒にライブしてることになる。スピッツには欠かせない人の1人だね。

ライブではメンバー紹介されてMCしたりしてるもんね。サポートメンバーがMCするなんて他に観たことないからそれだけ特別な存在なんだろうね。

 

 

…とまぁ、この曲で書けることといえばこれくらいなもんで。。

というのもライブではアルバムを忠実に再現されていて、特にライブだからここが違うぞってところが見当たらないんだよね。

逆に言うとアルバムの曲を忠実に再現できるくらい演奏技術が素晴らしいということなんだけど。

 

気になったことといえば草野さんの声が若干かすれてて苦しそうだということ。それは今回のライブ全体に言える。

やはり新作レコーディングからツアーまで休みなしで活動している(だろう)から「疲れてるのかな?」感が否めない。本当は十分に休んでほしいところだ。

 

 

ちなみにこの曲はメロディーもいいしサビのとこなんか歌ってて気持ちいいから僕的には好きな曲なんだけど、スピッツファン歴20年の妻からすると少し物足りないようだ。

 

「確かにいい曲だとは思うけど、ドラマの主題歌(若い子向け)用に書いた感があるわ。草野さんも置きにいったわね。」

…このまんま彼女が言ったかどうかは覚えてないけど、そんな感じのことを言っていた。ファン歴が長いとそんなとこまで見透かしてしまうのか。ホントかどうかは定かじゃないけど。

 

その代わり彼女が絶賛、驚いていた曲は「ヒビスクス」。

「前半まであの曲調でサビからのあの展開は予想つかなかったわ。草野さんすご~い♡」みたいなことを言っていた。僕は比較的ライトなファンだからあまり感じなかったけど、往年のファンの期待をある意味裏切り続けるのは確かにスゴイことだと思う。

 

あと写真にも映っているけど、バックのモニターがすごくキレイ。映像を見るだけでもしばらく目が釘付けになるので必見だ。

 

 

スピッツ「醒めない」DVDレビュー 4曲目:運命の人

スピッツ結成30周年を記念してライブDVD「醒めない」を勝手にレビューする企画。4曲目は「運命の人」。

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この曲は8thアルバム「フェイクファー」(1998年発表)に収録されていて、17枚目のシングル曲でもある。もう20年も前の曲なのか。。。早いもんだな~。

 

ライブでは原曲とアレンジが変わっていて、スピッツでは珍しい打ち込みドラムが導入されている。このアレンジはDVD「小さな生き物」ツアーのアレンジと基本的には同じに聴こえる。

 

打ち込みの機械的なリズムとアコギ(アコースティックギター)のカッティングがイイ感じ。アコギのメーカーはマーチンだね。やっぱり良いギター使ってる。

 

大きなホールでアコギを鳴らすのは実は結構タイヘンで、音量を上げようとするとハウリングしてちゃんと音を拾ってくれなかったりする。きめ細かいセッティングが必要になるんだけど、それを今回ちゃんとクリアしている。DVDに収録されるくらいだから当たり前なんだけど。。

そしてさらに低音から高音までバランス良く、音の粒立ち良く出力されている。平たく言うとキレイな音で聴こえる。これは実はすごいことなのだ。音響スタッフさんの技術力の高さを感じる。それとも最近の音響機材の技術自体が上がっただけかな?

 

徐々に徐々に絡んでくるテツヤさんのギターフレーズ。だんだんテンションが上がってくる。そして1番のサビのところで生ドラムとベースが入ってきて一気に盛り上がる!気持ち良くてサビのメロディーを一緒に歌いたくなる。

 

「小さな生き物」ツアーとの違いは草野さん、テツヤさん、田村さんそれぞれの楽器が違うくらい。

細かいことだけど、テツヤさんのギターがいつものゴールドトップのレスポールからフェンダージャズマスターに変わっている。

 

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↑ ゴールドトップのレスポール。テツヤさんのメインギターとして有名だよね。

ギターのトップ(表面)の板の色が金色という意味で「ゴールドトップ」。そして「レスポール」というのはギブソン社がレス・ポールさんというギタリスト用のモデルとして作ったギターの名前。

 

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↑そして今回使用のフェンダージャズマスターフェンダー社が作ったジャズマスターという名前のギター。

 

このギターの変更は僕的には大正解。聴き比べるとわかるんだけど、レスポールの時と比べて若干甘い音になってる。それが他の演奏にすごく馴染んで聴こえる。レスポールだとこの曲だとギターの主張が強すぎる気がする。

そして2番からコード主体のフレーズになるんだけどレスポールだと若干コードが潰れて聴こえる。平たく言うとキタナイ音に聴こえる。それがジャズマスターだと甘くキレイにコードが鳴ってすごく気持ちいい。大正解!

 

かなりマニアックな内容なので人によったら何を書いてるのかわからないかもしれないけど(苦笑)、聴き比べてみるのもいいかも。

 

 

スピッツ「醒めない」DVDレビュー 3曲目:日曜日

スピッツ結成30周年を記念してライブDVD「醒めない」を勝手にレビューする企画。3曲目は「日曜日」。f:id:miraikourogi:20170525173001j:plain

田村さんのベースアンプの上でひそかにみんなを見守るモニャモニャ

 

僕はこの曲を知りませんでした。ファンと言ってレビューまで書いときながらお恥ずかしい。。。

 

イントロや間奏のキメが複雑でトリッキーだから、てっきり比較的新しい曲なのかと思いきや、調べたところなんと2枚目のアルバム「名前をつけてやる」(1991年発表、26年前!!)に収録されている。

曲自体はカッコいいのだが、演奏の複雑さもあってなかなか実験的な曲だ。デビューしたてで「これから売れるぞ!」と考えているであろう若手バンドが発表するような曲じゃない気がする。

デビュー当時のスピッツはバンドが売れる、ヒットソングを飛ばす、といったことはあまり考えてなかったらしい(スピッツの本「旅の途中」より)。それが年月が経つにつれスタッフや所属事務所に売れなくて悪いなという思いが大きくなって、「売れてみんなに恩返しをしよう」と考えが変わったらしい。

なのでデビュー当時のスピッツは結構トガった音楽をしてたみたいだ。それならこの曲を発表するのもうなずける。

そんな「日曜日」だけど26年後の今聴いても全然違和感がない。むしろサウンドが今風になっているからスタジオ盤よりかっこ良くなってる!

 

DVDに収録されるのは初めてなのでとても貴重なのではなかろうか。

 

肝心の曲として取り上げるべきは、やはり曲の複雑さだろう。あんな複雑なキメを随所に組込みながら平然と演奏しきってしまうスピッツのメンバーの演奏力には度肝を抜かれてしまう。さすが30年間も第一線を走りぬけてきたバンドなだけある。

僕もバンド経験があるだけにこの曲の難しさはよくわかる。

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一番大変なのがドラムだ。何が難しいのかというとキメのフレーズの難しさは当然として、キメの時とそうでない普通の8ビートとの切替えがむずかしい。

キメを叩けたとしてもその後の8ビートのテンポが速くなってしまいがちで、安定しないのだ。

 

ちなみにドラムの崎山さんはモーラー奏法と呼ばれる難易度の高いドラムテクニックを体得しているらしい。素人の僕でもこの人のドラムはカッコいいとわかる。聴いていて気持ちいいフレーズばかり叩いてくれる。

 

こんな動画を見つけたので気になる方はぜひ。

相手の人は誰だかよくわからないけど、崎山さんがこんなに話しているところを見るのは初めてだったので新鮮。 

 

「こんな難しい曲を、、、すごいな~~。」と演奏に圧倒されているうちに曲が終わってしまった。そんな曲。