スピッツ「醒めない」DVDレビュー 12曲目:ヒビスクス
スピッツ結成30周年を記念してライブDVD「醒めない」を勝手にレビューする企画。12曲目は「ヒビスクス」。
咲~いた 変わらずに~ やさしく微笑むような~
「ヒビスクス」はラテン語で「ハイビスカス」のことらしい
この曲も15thアルバム「醒めない」に収録されていて、スバル「フォレスター」のCMソングに起用された。
サビ前の静かな雰囲気とサビの疾走感とのギャップが魅力な曲だ。
僕の妻は最初にスバルのCMでサビだけ聴いてて大体の曲をイメージしてたみたい。
あとでラジオの先行オンエアで一曲まるまる聴く機会があって、初めてフルで聴いた時にサビ前とサビとの曲の展開がイメージと違っていてすごく驚いたみたい。
妻が「今までのスピッツとは違うわ!!もちろんイイ意味で。」と熱く語っていたのを覚えている。
僕は比較的ライトなファンだからそこまで驚かなかったが、ファン歴20年以上の重鎮からするとギャップが衝撃的だったみたい。
楽曲のアレンジ的に注目したい点はテツヤさんのギター。サビのフレーズだ。ここではカッティングという奏法を使っている。
カッティングというのは、出した音を「カット」することで歯切れの良いフレーズにする弾き方で、ギターとしては一般的な奏法だ。
一般的には特に珍しい奏法ではないのだが、テツヤさんがこんなにカッティングしているのはあまり聴いた覚えがない。
しかも特筆すべきは通常のカッティングフレーズとアルペジオをサビの中で使い分けている点だ。
歌詞でいうと「恐れる~な 大丈夫 もう 恐れる~」までがアルペジオのフレーズで、それ以外はカッティングフレーズだ。
たいていはサビ全部にカッティングを演奏するものだが、カッティングだとメロディーの邪魔になると判断したのだろうか。イイ雰囲気で切替えられている。
もしくはサビのフレーズに変化をつけようと思ったのかもしれない。
いずれにせよこの判断はグッド!だと思う。さすがアルペジオ職人で有名な(?)テツヤさん。センスが光っている。